マインド

認知をゆがめる「バイアス」とは?ビジネスで覚えておきたい3つの用語

こんにちは

instagram集客×引き寄せの専門家の田尻紋子です。

バイアスとは?

「バイアス」という言葉を聞いたことはありませんか?

バイアスはビジネスやマーケティングにおける重要なキーワードの1つで、私たち自身の行動や、お客さんの行動を理解するために押さえておきたい用語です。

今回は、このバイアスをテーマに基礎的なマーケティング知識をお伝えしていきます。

「偏り」を意味する英語

「バイアス(bias)」というのは、もともと「偏り」を意味する英単語です。

ほかにも先入観や偏見、斜めといった意味もあります。

心理学以外にも、統計学や工学、裁縫の世界の用語としても使われます。

先入観や偏見というニュアンスが強い

心理学やビジネスでバイアスという言葉が使われる場合には、先入観や偏見といったニュアンスで使われることが多いですね。

私たちが「絶対に○○だ!」と偏った思い込みを持ってしまうとき、「バイアスがかかっている」と表現します。

たとえば「あの人は髪が短いから男性だろう」と人を外見だけで捉えるのもバイアスがかかった状態と言えます。

「髪の毛が短い人は男性だ」という先入観や偏見が、認知がゆがめてしまっているわけですね。

身の回りで起こっているバイアスの具体例

なぜこのようなバイアスが発生するのかといえば、バイアスがあったほうが脳みそのエネルギーを節約できるからです。

遠くに髪の短い人がいたとして、毎回「あの人は男性かな?女性かな?」と考えていると、脳みそのエネルギーが浪費されてしまいます。

そこで「髪の短い人は男性だ」「髪の長い人は女性だ」というバイアスを持っておくことによって、悩んだり迷ったりするエネルギーを節約しようとするんですね。

私たちの身の回りでも、バイアスに影響を受けている行動はたくさんあります。

メディアバイアス

たとえばテレビやネットニュースでは、同じ事実を扱っていてもメディアによってネガティブに報道されていたり、ポジティブに報道されることがあります。

国の政治に対して「正しいやり方だった!」と評価するメディアもあれば、「もっと良い方法があったはず!」と批判するメディアもありますよね??

私たちがどちらのメディアに触れるかによって、自分の中でネガティブな意見を持つか、ポジティブな意見を持つかが左右されます。

これがメディアバイアスと呼ばれる心理で、何気なくニュースをチェックしていると、偏った意見を持ってしまう危険性があるのです。

ジェンダーバイアス

男性・女性に対する先入観や偏見も、日常生活ではよくみられるバイアスです。

男は働いてお金を稼ぎ、女は家庭を守る…そんな昔ながらの価値観も、ジェンダーバイアスの1つでしょう。

ビジネスをやっていると、「男性のほうが結果を出しやすくて、女性が稼ぐのは難しい」という印象を持つことがあるかもしれません。

これもジェンダーバイアスがかかった状態で、本来は男性か女性かだけでビジネスを成功させているかを判断するのは間違ったことです。

ビジネスでバイアスがかかると起こること

もちろん、バイアスがかかってしまうのは悪いことだと言いたいわけではありません。

そうではなく、私たちがどれだけバイアスに意見や行動が左右されているのかをしっかりと知って、ニュートラルに考えることが大切なのです。

たとえば、「最近は○○に対して批判的な意見ばかり見ているな」というバイアスに気づけたら、「○○についての賛成意見も聞いてみよう」と考えて、より正しく考えることができますよね?

ビジネスをやっていてバイアスの存在を知らないと、次のような失敗につながる可能性もあるので注意が必要です。

都合のいいデータだけ信じてしまう

ビジネスシーンで自分の考えを裏付けるデータや統計を手に入れたいと考えたとき、無意識に自分の都合のいい情報だけを集めてしまうことがあります。

自分が「糖質制限ダイエットには大きな効果がある!」という意見を持っていれば、集まるデータも糖質制限を絶賛する情報ばかりになるでしょう。

その一方で、糖質制限が必ずしもダイエットに効果がないことを示すデータは、まったく耳に入らないという状況が生まれてしまいます。

自分で糖質制限ダイエットのような新しい方法を試してみたいときには、自分と同じ賛成意見だけではなく、反対意見も含めて調べてみる必要があるのです。

利益よりも損失を過大評価してしまう

新たに1万円もらうことよりも、今持っている1万円を失うことのほうがイヤだと感じる心理は、プロスペクト理論とも呼ばれます。

合理的に考えれば、1万円の利益も1万円の損失も金額は同じはず。

でも、マイナスを重視するというバイアスがかかってお金を手放したくないという心理が働くのです。

お金を手放したくないという気持ちが過度に強くなると、自己投資のために本を買ったりセミナーに参加したりすることも控えてしまい、成長がなくなってしまいます。

ここでも「自分には損失を過大評価してしまうバイアスがあるんだ」ということを理解して、正しくお金を使えるようになる必要があるんですね。

起業家なら覚えておきたい3つの認知バイアス

ここまで取り上げてきたような、私たちの認知をゆがめてしまうバイアスのことを、心理学では「認知バイアス」と呼びます。

認知バイアスという大きなカテゴリの中にも、

  • 確証バイアス
  • 後知恵バイアス
  • 感情バイアス

こうしたさまざまなバイアスが存在しています。

今回は、中でもビジネスをやっていく上で知っておきたい3つのバイアスを紹介しましょう。

確証バイアス

自分にとって都合のいい意見だけを集めてしまうのが、確証バイアスです。

自分と同じような賛成意見ばかりを集め、反対意見を無視してしまうバイアスのことですね。

たとえば、どこかで「キラキラブランディングが一番稼げる!」という情報を耳にした人は、キラキラブランディングで成功している人ばかりをチェックして、成功談だけを読んでしまいます。

そうではなく、キラキラブランディングの反対意見やデメリットについてもしっかりと知った上で、自分でもキラキラブランディングを実践するかを考えるべきなんですね。

後知恵バイアス

結果が出てから「やっぱりそうなると思ってた」などと、まるで事前に完璧に予測していたかのように考えてしまうのが、後知恵バイアスです。

クイズ番組を見ていて、回答が出てから「やっぱりAだと思った!」と、言い訳のように意見を変える心理ですね。

これが行きすぎてしまうと、ビジネスで思うように成果が出ないときに「やっぱり自分には向いていないと思ってたんだ!」 と、ネガティブな思い込みにつながるリスクがあります。

自分にも後知恵バイアスがかかっていることをきちんと認知して、結果論で考えすぎないようにするのがポイントです。

感情バイアス

事実や論理で行動するのではなく、感情に偏って行動してしまうことを感情バイアスと呼びます。

これは、自分の気分を上げてくれるような情報を信じたくなり、気分が下がるような情報を信じようとしない傾向のこと。

欲望や恐怖の感情によって、自分の行動が左右されてしまうということですね。

特に感情が優位な女性は感情バイアスに引っかかりやすい性質を持っているので、気分や感覚で決断してしまわないように気をつけましょう。

おわりに

今回は「バイアス」をテーマに、ちょっと専門的な話を書いてきました。

難しいところもあったかもしれませんが、結局は「賛成意見も反対意見もしっかりと参考にしよう」というのがポイントです。

ビジネスではバイアスに引っ張られずに、正しく決断していきましょう。

↓↓田尻紋子とお友達になる↓↓